◆ 気づけば21年、会社員として生きてきた
2025年7月。気づけば、僕は社会人21年目になっていました。
「もうそんなに働いてきたのか」と、ふと笑ってしまうほどです。
この20年、いろんな会社で働き、いろんな人と関わってきました。
当然、好きな人もいれば、「この人は無理だな…」と思う人もいました。
正直に言うと、嫌いな人のほうが多かったかもしれません。笑
特に新人時代の1〜3年目は、クセの強い上司が多くて――
- 話しかけただけでブチギレる上司
- 頼りなさすぎて部下が気を遣う上司
- 会話がかみ合わない上司
- 説教と愚痴が終わらない上司
今なら笑い話ですが、当時は本気でしんどかった。
最初の会社には15年近く勤めましたが、他の会社では長続きしませんでした。
その多くは、上司との人間関係に耐えられなかったからです。
でも、そんな中でたった一人、今でも忘れられない言葉をくれた上司がいます。
◆ 大嫌いだったのに、心に残っている言葉
2008年、リーマンショックの年。
僕は27歳、社会人3年目。少し仕事にも慣れて、生意気になりかけていた頃でした。
そんな僕に、ある上司がこう言いました。
「お前な、仕事は”加害者”としてやるんだよ! “被害者”でやってんじゃねぇ!!」
そのときは「何だコイツ!?」としか思えなかった。
なにせ、その上司のことが大嫌いだったので。笑
でもそれから十数年が経ち、今になってこの言葉の意味が、少しずつ自分の中で深く沁みるようになりました。
◆ 動かす人は、仕事も人も前に進められる。被害者面では、協力もしてもらえない を知った
「動かす人」とは、自分の意思で動き、まわりを巻き込んで前に進める人。
目的を語れ、自分の言葉で相手に伝え、納得を引き出せる人です。
一方で、「動かされる人」は、言われたことをそのままこなすだけ。
自分の考えがない。責任もあいまい。
かつての僕は、まさにこの「動かされる側(被害者面)」でした。
- 「上司に言われたので…」
- 「確認だけお願いって言われたんで…」
そんなふうに、誰かの指示を伝えるだけで、自分の考えはどこにもない。
“通訳”みたいな仕事の仕方をしていたんです。
当然、相手は動いてくれませんでしたし、信頼も得られませんでした。
◆ 動かされる側で苦しんだ僕
今思えば、「なぜこれをやるのか?」という前提すら語れなかった。
5W1H(なにを・なぜ・どうやって・誰が・いつ・どこで)が抜けたままの依頼では、
相手にとって優先順位が上がるわけもない。
実際、僕はただ「助けてもらえるのを待っていた」だけでした。
でも、それではチャンスはつかめません。
信頼も、評価も、回ってこない。
そもそも、助けてももらえませんでしたね笑
僕は何年も、同じところに立ち止まっていました。
◆ 今だからわかる、あの言葉の重み
最近は、いろんな会社のプレゼンやYouTube発信を見る機会が増えました。
そこで気づいたんです。
心、人、モノ、カネを動かす人って、みんな「動かす人」だということ。
自分の考えを、自分の言葉で語っている。
その熱量が人を巻き込む。
聞いているこっちも「手伝いたい」「力になりたい」と思える。
そんな人たちを見るたびに、ふと、あの上司の言葉を思い出すんです。
◆ 僕は「動かされる人生」を選んでいた
僕は昔から鉄道オタク(乗り鉄)で、電車が大好きでした。
でも、当時は「鉄オタ=キモい」と言われがちな時代で、
好きなことを隠して、目立たず、波風を立てずに生きていました。
目立たず、傷つかず、流される方がラクだった。
だから自然と「動かされる側」でいることに慣れてしまっていたのかもしれません。
でも、その生き方では何も始まらなかった。
◆ ちょっとだけ「嬉しくなった」瞬間があった
そんな毎日の中で、ひとつだけ、明確に“手ごたえ”を感じた出来事があります。
当時、怒られてばかりだった僕にも、
「こんな男になりたい」と思える先輩がひとりだけいました。
群れず、孤高。
意見は厳しいけれど、芯が通っていてブレない人。
僕はその先輩の考え方や働き方を、密かにお手本にしていました。
あるプロジェクトで、その先輩に送ったメールの返信で、はじめて褒められたんです。
自分の意図を自然に入れて返信できたこと、
レスも30分以内に返せたことに対して――
「お、反応イイね」
「コメントも的確で、意思を感じる」
「この調子でこれからもよろしく!」
そんな言葉が、メールで返ってきました。
画面を見た瞬間、嬉しすぎてニヤけました。
今でも、そのメールを保存してあって、
落ち込んだときや元気がほしいときに、そっと開いて見返しています。笑
それ以降、僕は「どうすれば、またこう言ってもらえるか?」を考えるようになり、行動も変わっていきました。
10年後、カーメーカーで働くようになる頃、
資料化や説明の仕方をよく褒めてもらえるようになっていて、
「あのときの経験が確実に今につながっている」と実感しています。
もちろん、この体験に出会う前は、その先輩からは何百回も叱られましたけどね。笑
でも、本当に出会えてよかったと思える存在です。
⑦ 少しだけ、動かす側を意識してみてほしい
もし今、仕事が「やらされてるだけ」と感じている人がいたら、
ほんの少しでいいので、「自分から動いてみること」を意識してみてほしいです。
いきなり変われなくてもいい。
毎日じゃなくていい。
でも、頭の片隅に置いて、たまにちょっと動いてみてください。
僕も最初は、「どうやってやるんだよ!」って悩みながら長く苦しみました。
23歳から29歳までの6年間、ずっと一番下の給与ランクのまま。
同期がどんどん昇格していく中、自分だけが取り残され、
上がらない給料に、毎日もがいていました。
でも、その次のランクはたった2年でクリア。
32歳でリーダー待遇に昇格。部内の同期の中では最速でした。
劇的な転機があったわけじゃありません。
ただ、「動かす人になりたい」と意識しながら、少しずつ行動していた。
気づいたときには、言葉で語れるようになっていた――そんな感覚です。
だから焦らなくて大丈夫。
意識を持ち続けることが、じわじわと未来を変えていきます。
もし「こうしたら変われたよ!」って何かに気づいたら、
悩んでる誰かに――僕にも、ぜひ教えてください。笑
⑧ 最後に
これからも、僕は自分の過去や失敗を綴っていきます。
それが、いいヤツなあなたの“回避ルート”になれば、本当に嬉しいです。
僕の上記の選択は落とし穴ですので僕が実体験として埋めてあります笑
だからあなたは、安心して
それを選ぶことなく僕を踏み台にして、前に進んでください。
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