僕は1社目での勤務が極端に長く、以降の会社は長くても2年以内。
37歳から43歳までの6年間で、実に5回の転職をしてきました。
そしてやっと辿り着いたのが現職です。
しかし今、その現職で「期限のない仕事」を押し付けられ、日程調整や業務負荷を伝えたところ、上司から嫌味っぽいメールが返ってきました。
夜中までイライラが止まらず、「辞めてやろうか」と転職サイトに再登録。
すぐにしつこい電話がかかってきて──僕はまた同じことを繰り返そうとしていました。
我慢し続けた1社目の記憶
思い出したのは、1社目での14年間。
入社10年目くらいまでは「こんな会社嫌だ」と何度も思っていました。
先輩に殴られ、蹴られ、黒板消しを頭に投げつけられ、
誕生日には会議室で椅子を投げつけられ…。
それでも辞めなかったのは、
「辞めたら辞め癖がついてしまう」
と自分に言い聞かせていたからです。
ところが44歳になった今。
またイライラで「こんな会社終わってる」と感じ、転職サイトに登録している。
恐れていた「辞め癖」が、現実になりつつあるのです。
偶然目にした「令和の虎」の青年
帰省の移動中、YouTubeの「令和の虎」で、25歳の青年がプレゼンする姿を観ました。
19歳からわずか5年で6回転職した彼はこう語ります。
「短期離職を繰り返す自分を変えたくてここに来ました。
一流のビジネスマンになります」
けれどその受け答えは覇気がなく、
「コミュ力が弱く、社内で孤立してすぐ退職してしまう」と自ら認める始末。
虎の方々からは容赦ない批評が浴びせられていました。
その姿を見て、僕は思いました。
「これ、明日は我が身かもしれない」と。
虎の言葉にハッとした
さらに印象に残ったのは、虎の1人が放ったこの言葉です。
「稼げる仕事?そんなもんはないわ!
自分から“しんどい・辛い・きつい・めんどくさい・やりたくない”環境に飛び込んで、
出来るようになったら少しずつ賞賛されて、仕事が楽しくなって、給料もちょっとずつ上がっていくんや!」
まるで自分が言われているようで、胸に刺さりました。
振り返れば僕は、短期離職を繰り返すたびに、いつの間にか何でも「他責」にしていた。
上司が悪い、会社が悪い、環境が悪い──。
「自分以外のもの」に100点を求めていたんです。
でも本当は、スキルアップや気づきなんて、痛みや失敗を経験して初めて得られるもの。
僕自身、そうやって成長してきたはずなのに。
もう1日だけ頑張ってみよう
現職に入る時、僕は自費での引越しや家具の準備などを含め、100万円近くを使いました。
それなのに、わずか2ヶ月で「クソだな」と思うことが増えていた。
その時、自分に問いかけました。
「次も100点じゃなかったら、一生お金なんか貯まらんのか?
また“貧乏オジサン”に戻って、情報商材を買い漁って破産するのか?」
出した答えはシンプルでした。
もう1日だけ頑張ってみよう。
イライラを鎮めるために、別の先輩たちと雑談したり、会議では穏やかに質問してみたり。
そう過ごしたら、仕事終わりに「今日は楽しかった」と思える瞬間がありました。
「今辞めたら勿体ない」──そう思えたのです。
小さな承認が救ってくれる
そして今日もう一つ気づいたことがあります。
たとえ「自分は悪くない」と思ってイライラしていても、
自分以外の全員が敵なわけではない。
誰か1人でもいいから、味方や協力者になってくれる仲間を作っておくこと。
その仲間からの小さな承認が、思っている以上に自分を救ってくれるんです。
冗談まじりの「ありがとう」でも、笑いながらの「助かったよ」でもいい。
承認欲求の強い人ほど、この小さな承認を得られる行動を試してみてほしい。
僕は今日それに気づけたから、ここに残しておきます。
僕が学んだ辞め癖との向き合い方
- 転職は逃げ場ではなく「選択肢」
- 他責にせず、自分の行動を振り返る
- 衝動で辞める前に「もう1日頑張る」を試す
- 仲間からの小さな承認が、心を持ち直す力になる
まとめ
転職を繰り返すこと自体は悪ではないと思います。色々な理由があると思いますし。
でも、「これで良いんかな?」という感覚が出てきたりする場合、少し立ち止まって冷静に考えるのも必要かもしれません。
会社の人間関係が100点満点で有り続けるのは経験上なくて、どんな組織にも1人くらいは気に入らない人間もいます。そのレベルや許容範囲にもよると思いますが、今回の僕のような感情ですぐに辞めるという感情が頻繁に出てきてはあまりに勿体無いなと思ったので、転職するかどうか悩んでいる貴方が読んでくれているとしたら、より良い選択になるように、後悔のないものになると良いなと思います。基本、100点の環境が続くとは思わず、あなたの許容範囲を増やしてあげる方が精神衛生的に良くて、許容範囲が増えたらプラスに働いた僕の事例を今回は残させてもらいます。


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