結論:「辞めたい!」第一優先で転職は失敗する可能性大
何故なら、このマインドが強すぎると、他が見えにくくなる、他の条件を差し置いてでも動いてしまいがちだからです。僕も3回転職するまではこの失敗を繰り返しました。
ただ、転職する方は、少なからず現職に対してマイナスのマインドをお持ちだと思います。そして、転職活動自体は、0円でできるのでノーリスクだし、提示される案件を見ると、さも合格したような期待感がある程度感じられてしまう、なので、思いの強い方は転職へ加速しやすくなるのも、めちゃめちゃ分かります。
なので、転職するには明確な軸、テーマをもって動く事を強くお勧めします。
- 年収アップ(特に、月収面。ボーナスは優先度下げてOK)
- フレックス勤務、在宅勤務OK
- 残業10h/月以内やゼロ
- 家賃補助(〇〇万円)、引っ越し代会社負担
- 転勤、出向なし
こういうシンプルな条件で全然OKです。年収に関しては他にも細かくありますが、そこは当方の失敗談や教訓も併せて見ていただくと良いと思います。
現在の僕の勤務先条件は、上記のうち4つクリアしていますので、転職を決めました。
ここで、話を戻しますね。
第一志望で掴んだはずの夢が
僕は第1社目の会社がなんだかんだで好きでした。
大学時代からの第一志望で、しかも大好きな車に関わる仕事ができる。
カーメーカーではありませんが、車好きな方にはとても知られている会社で、母親のパート先の店長さん(男性)や、いとこ、友人たちからも「うらやましい」と言われていました。
入社当時は、
「ここでなら一生食べていける」
「しかも好きな分野を一生の仕事にできた!」
と信じて疑いませんでした。
現実はブラック企業だった
しかし、現実は甘くありませんでした。
いじめ、罵倒、暴力、人格否定。
後輩と先輩の板挟みになり、誕生日の夜に徹夜で準備した資料を持って出席した会議では、議長から机とイスを投げつけられました。
そんな四面楚歌の状態で、気づけば設計開発部署での8年が過ぎていました。
陰で支えてくれていた先輩が2名も、過労で亡くなるという、最悪の出来事も経験。
この時期は、精神的にも肉体的にも限界ギリギリの日々でした。
晩年期に得た裁量と、志望動機との乖離
しかしながら、ただひたすら耐えることで、すこしずつ事態は好転しはじめ、会社の中で起こることは自分の想定内で起こるようコントロールできるスキルが身についてきたおかげで
ようやく晩年には、自分の思い通りに事が進むようになりました。
しかし、志望動機を思い返すと、それは「いろいろな車にビジネスを通して深く関わること(=完成した車に乗ることも含む)」でした。
しかし現実は、必死に車を作っても、自分がその車に触れることすらできない――そんなものでした。
自分の限界についても察するようになった瞬間でした。
将来への危機感と転職決意
さらに追い打ちをかけるように、会社の経営不振の噂、予算都合による海外出向キャンセル、そして出世ルートの断絶。
社内では老害のため息が響き渡り、未来がどんどん色あせていきました。
そんな中、副業MLMや仮想通貨との出会いもありました。(詳細は別記事で語りますね)
「この会社を辞めて次に行くなら、もはや好転でしかない」――そう判断し、僕は転職活動を始めました。
戦略面での失敗
冒頭からの繰り返しになりますが、このときの僕には致命的な戦略ミスがありました。
「今の会社を辞めたい」という気持ちが強すぎて、冷静に次の会社を見極める余裕を欠いていたのです。
条件や将来性よりも、「とにかく抜け出す」ことが優先になり、転職活動そのものが短期的な逃げ場探しになってしまいました。
結論から言うと、年収が下がる転職は全くお勧めできません。
だけど、僕の最初の転職は、年収ダウンだったのに受け入れてしまった。。。
理由は、
①転職活動の最初は多くが、負けスタートだからです。そこから、焦りがどうしても生まれてしまう。まずは1勝(内定オファー)が欲しい。
そして、最初に内定が出て、ある程度出そろった時点で、エージェントからの言葉で決めてしまいがち。
「今の会社で居続けたいですか? 今は横ばいかちょっと下がるけど、会社は伸びていますよ。将来的に見て、どうですか?」
って。
もちろん、未来のことは誰にも当てられません。なので、エージェントの言葉通りになっていく未来もあったかもしれない。だけど、あなたにはここでもう一度、オファーを貰って返事を出すまでに、よく考えてみて欲しい。
②辞意を伝えたときの周囲の反応が妙に気持ちよく感じられるから。
これは、退職代行を使ってしまうと味わえないものになりますが、結構気持ちいいんです。
ですが、他の多くの方もおっしゃっていますが、有給を全消化できないような雰囲気でしたら、退職代行を使う価値は大いにありますよ。
当時の僕は、次職は従業員8万人以上の大企業という謎の安心感、そして「もうしんどい思いをしなくてもいい」という解放感から、飛びついてしまいました。
年収は多少下がっても、この会社は自分の勤め先の取引先として最も勢いのある成長をしていたのも事実です。そして何より、周りの人から羨ましがられるのって、結構快感だったんですよね笑
しかし――会社が伸びているからといって、自分の給料が伸びるとは限りません。
今提示された条件を冷静に見直すと、当時の僕は年収が200万円下がる転職を選んでいたことになります。
もし今なら、迷わず断りますがね笑。
なぜなら、長期的に見て、1~2年後にはモチベーションが下がります。
この判断ミスが、のちの経済的困窮をさらに加速させることになりました。(2社目でも語ります)
40代転職で得た教訓
今思えば、この会社で必死に長く頑張り続けた経験があったからこそ、**「30代後半からの初めての転職は全然アリ」**だと胸を張って言えます。
それは、10年以上真面目に働き続けてきた“実績”があったからです。
経験則になりますが、日本の大企業やいわゆるJTC(日本的経営の会社)は、長く勤め上げた人材を欲しがります。
実際、当時の僕はそれを武器に40歳を過ぎても転職できました。
転職エージェントからも「10年以上勤めた経歴は、それだけで大きな信頼材料になります」と明言されています。
しかし、これは“長く勤めた”場合の話です。
今の僕は逆に、短期離職を繰り返してしまったことで、応募してもほとんど断られます。
長期実績が武器になる一方で、短期離職はそれだけで足かせになる――これもまた現実です。
だからこそ、もしあなたが30代後半で初めての転職を考えているなら、
- その長期実績を武器にできる今がチャンス
- 転職先は慎重に選び、短期離職を避ける戦略を持つこと
- 年収ダウンは論外、年収横ばいもNG、それでも転職しそうなマインドの時は今一度冷静に
これらは忘れないでほしいと思います。
僕のように、武器を自ら手放すような転職はしないでください。
武器だったはずの長期実績を手放し、年収200万円下げて選んだ第2社。
そこで僕は、たった2年で再び追い詰められることになります――第2社編へ続きます。
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