60点でいいから早く出せ。僕が“怖い先輩”から学んだ、信頼の築き方

◆ 僕は「完璧にしてから出すタイプ」だった

社会人を20年やってきて、今ならハッキリわかることがあります。
レスポンスが速い人は、圧倒的に信頼される。

でも、昔の僕はその真逆でした。
「ちゃんと仕上がってから」「100点になるまで」そうやって考え込んで、報告が遅れがち。

当日の中で返信できれば御の字。大体翌日レスが多かったです。
結果、ミスをカバーしてもらえず、信頼もなかなか得られない。

ただこの時は、その理由がわかりませんでした。「何で?どうすればいいの?」本気で思ってました。


◆ そんな僕が“信頼される側”になれた理由

僕はある時期、年収数億〜資産百億の方々の秘書をしていました。
どの方もタイプはバラバラでしたが、共通点がありました。

とにかくレスが早い。

LINEでもチャットでも、返信が早い。
それだけで「この人、頼れるな」と感じさせてくれるんです。

カルチャーショックでした!

今の職場でも、尊敬する上司のチャット返信は5分以内
仕事ができる人ほど、速さを大事にしているのは間違いない。

そして、僕が秘書の仕事を任せてもらえた理由のひとつが、
苦手だったレスポンスを、自分なりに改善したことだったと、あとから教えてもらいました。


◆ 僕を変えた、1個足りない見積資料と30分の説教

社会人5年目の頃のこと。
僕はある製品の構想資料を1週間ほぼ徹夜で作り、
「これでいける!」と提出しました。

でも、翌日。
他部署の怖い先輩が血相を変えて怒鳴り込んできたんです。

過去に僕は殴られ蹴られもしました。(完全アウトなのですが。。。)

見積に必要な金型の数が、1個足りなかった。

僕は部内で立たされ、30分以上説教を受けました。
脚は震え、視線は冷たく、誰も助けてくれない。

「なんでこんなに頑張ったのに…」と心が折れかけた瞬間、ふと気づいたんです。

あ、今、指摘されてるのは“資料の中身”だけだ。
人格じゃない。怒られてはいるけど、ちゃんと仕事を見てもらえている。

その瞬間、脚の震えが止まりました。


◆ 信頼を作るのは、正確さより「先に出すこと」

それから、僕は考え方を変えました。

完璧を目指して遅れるより、60点でもいいから、早く出す
これが本当に大事だと実感しました。

「じゃあ、60点って何?」って思うかもしれませんが、
まずは**“相手がいま知りたいこと”を押さえてるか?**です。

たとえば、

  • いつになりそうか(±数日でOK)
  • いくらぐらいかかりそうか(ざっくりでOK)

そして、優先順位(自分なりのものですが)はこうです:


✅ 優先順位①:まずは、早く伝える

→ 「どうなってる?」と聞かれる前に自分から出す。


✅ 優先順位②:余裕があれば、相手の都合まで気を配る

→ たとえば納品が1ヶ月後の場合、
「来月5日頃」ではなく、
「その週の木曜・金曜って、お打ち合わせもないので、そのあたりに入れましょうか?」
と伝えられたら、もう一歩先の信頼が生まれます。


この積み重ねが、いわゆる**「信頼残高」**になります。

不思議なもので、信頼がたまっていくと、
たとえ失敗しても「まぁ、あの人なら仕方ないよ」と許されることすらある。

そして信頼をためる一番のコツは、
「自分が情報を得たら、相手より先に出す」こと。

自分が安心する前に、相手を安心させる。
それだけで、仕事も人間関係も、見違えるほど変わってきます。


◆ 僕の失敗を、あなたの回避ルートにしてほしい

僕は、完璧を目指して遅れ、信頼を失ってきました。
でも、一つ行動を変えたら、信頼されるようになった。

あなたには、僕みたいな回り道をしてほしくない。
「60点でいいから早く出す」──これだけでも、信頼の道は開けます。

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