はじめに:人生を終わらせたくなかったから、自己破産を選んだ
僕は一度、自己破産をしました。さらにその後、もう一度「一文無し」も経験しました。
それでも今は、少しずつ笑えるようになりました。
きっと僕は、「生きてるだけで丸儲け」を体現している人間だと思います。
とはいえ、あの頃の僕は本当に限界でした。
お金がなく、心にも余裕がなく、物理的にも精神的にも追い詰められていました。
それでも──お金のことで人生を終わらせたくない、その気持ちだけで立ち上がりました。
この記事は、僕が実際に自己破産を経験し、申請が通るまでの流れと、その後の生活の変化をすべてまとめたものです。
もしあなたが今、借金で苦しんでいるなら、どうか最後まで読んでください。
少しでも「生きてみよう」と思えるきっかけになれば、本望です。
借金問題の3つの解決法と、僕が選んだ道
借金の問題を解決する方法は、大きく3つに分かれます。
| 方法 | 特徴 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| ① 任意整理 | 弁護士が債権者と交渉し、利息をカットして返済を続ける | 裁判所を通さずに済む。取立てが止まる。 | 元金の返済は続く。信用情報は一定期間ブラック。 |
| ② 個人再生 | 借金を大幅に減額し、残額を3〜5年で分割返済 | 住宅を残せる可能性がある。自己破産より影響が軽い。 | 安定した収入がないと認められない。返済義務は残る。 |
| ③ 自己破産 | すべての借金の返済義務が免除される法的手続き | 借金がゼロになる。再スタートができる。 | 一部の職業制限・資産処分あり。社会的イメージが重い。 |
僕が選んだのは③の自己破産です。
理由はシンプルでした。すでに返すお金がなかったから。
僕は独身で持ち家もなく、守る資産もほとんどありませんでした。
だからこそ、最も合法的に立ち直れる方法としてこの道を選びました。
弁護士探しから始まった、再起への第一歩
自己破産の手続きは、弁護士選びから始まります。
でも最初は、誰に頼ればいいかすら分かりませんでした。
僕は3人の弁護士に会いました。
1人目は大手事務所。2人目は有名な全国チェーン。3人目は県の無料法律相談会で出会った個人の先生。
最初は、やっぱり「大手が安心だろう」と思っていました。
でも、結果的に僕を救ってくれたのは、3人目の先生でした。
その先生はこう言いました。
「あなたの場合、返済を続けるよりも生活の立て直しを優先すべきです」
この言葉で、心の糸が切れました。
「恥ずかしい」とか「逃げたくない」というプライドよりも、助けてもらえるんだという気持ちが勝ちました。
僕が学んだ、弁護士選びのチェックポイント
- ① 結果にコミットしてくれる弁護士を諦めず探す
- ② コミュニケーションが取りやすい弁護士を選ぶ(LINEがベスト)
- ③ 司法書士よりも弁護士──法的判断と再起の伴走ができるのは弁護士だけ
僕はこの条件で探し続けた結果、ようやく“本気で助けてくれる人”に出会いました。
手続きの実際:裁判所・管財人・免責までの流れ
申し立て後、裁判所から通知が届きました。僕のケースは「管財事件」でした。
つまり、破産管財人がつき、財産や借入状況を詳しく調査される手続きです。
管財人との面談では、すべてを正直に話しました。
借金の理由、使った目的、浪費、失敗──全部です。
すると管財人は静かにうなずいて、こう言いました。
「正直に話してくれてありがとうございます。あなたのように言える人は多くありません。」
涙が出ました。
誰かに責められると思っていたのに、初めて“許された気がした”からです。
救われた瞬間:免責許可決定が届いた日
数か月後、ポストに「地方裁判所」の封筒が届きました。
中には一枚の紙。そしてそこには──「免責許可決定」の四文字。
その瞬間、涙が止まりませんでした。
「許された」わけではないけれど、「もう一度生きていい」と言われた気がしました。
時計を見ると夜10時。外は静かで、虫の声だけが聞こえていました。
その静けさが、何よりのご褒美のように感じました。
もう督促もない。返済もない。だけど、生きるチャンスは残っている。
破産で失ったもの、得られたもの
- 失ったもの:信用、カード、見栄、自信
- 得られたもの:本当に必要な人間関係と、静かな生活
支払い期限に怯えない日々。 給料日を「生活の始まり」と感じられる安心感。 そんな普通の毎日が、こんなにも尊いものだと気づきました。
続きは以下の記事でまとめています。
▶【再起編】自己破産からの生活再建と心の立て直し
▶【再起編2】お金の使い方を変えたことで見えてきた幸せ
そして、もう一度警告を。 ▶【注意喚起】暗号資産や副業で再び失敗しないために
まとめ:自己破産は終わりではなく再スタート
僕は今でも覚えています。 自己破産という言葉を初めて検索した日の絶望を。
でも、今なら断言できます。 自己破産は「人生のリセット」ではなく、「再起動ボタン」です。
破産しても、生き直せます。 恥ずかしくてもいい。人に何を言われても構いません。 生きてさえいれば、何度でもやり直せます。
もし今、借金で眠れない夜を過ごしているなら── どうか一人で抱え込まないでください。 無料相談でもいい。まずは、声を出してみてください。
お金のことで、人生を終えてほしくない。
僕も一度は絶望しました。でも今、こうして穏やかにコーヒーを飲みながらこの記事を書けています。 それだけで、十分に幸せなんです。
あなたにも、必ずその日が来ます。


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