結論|二次情報にはほぼ価値がない
結論から言うと、二次情報にはほぼ価値がありません。むしろ、切り抜かれて事実と違う形で流れていることも多く、信頼できるかどうかは自分で確かめるしかないのです。
僕はこの「二次情報の怖さ」を、人生で何度も体験しました。その中でも、最も強烈だったのは――資産家秘書時代です。
一次情報が大事なのですが、アカンかった一次情報は僕が山ほど持っていますので、これらを見たら、あなたはこれら以外の体験に貴重な時間を使ってくださいね(笑)
資産家秘書として“情報のヴェール”の中にいた頃
一次情報を遮断された世界
当時の僕にとって、その資産家は“雲の上の存在”でした。彼に会うまでは、全てがヴェールに包まれており、一次情報を得ることはほぼ不可能。僕に降ってくるのは、側近たちの“通訳済み”の言葉でした。ためになる情報もあれば、完全に間違っているものもある。それを区別できないまま、僕は日々右往左往していたのです。
側近の言葉に踊らされた日々
そして、貰って一番失敗した言葉がありました。
「貯金なんてしてはいけない」
「頑張るは無価値だ」
それを側近の口から聞いた僕は、「きっと本人の哲学なんだろう」と信じ切っていました。
本音に触れて知った“情報の歪み”
けれど、実際に本人に仕えるようになってわかったのは、彼は一番頑張ってきた人間を重用していたし、僕に対しても「カネは貯めておけ」と言っていたこと。つまり、言葉は途中で歪んで伝わっていたのです。
この瞬間、僕は理解しました。──“情報”とは、伝わる途中で必ず誰かの都合を挟むものだ、と。
濡れ衣と、二度目の一文無し
やってもいない罪で崩れた立場
そしてある日、突然その現実が牙をむきました。僕は、やってもいない「お金を盗った」という濡れ衣を着せられたのです。「見ていると殺したくなる」そんな言葉まで浴びせられました。
たった一つの誤解、たった一人の噂で、僕の立場は一夜にして崩壊しました。
迎えに来い、と言われた日の決断
その2週間後、資産家本人から「迎えに来い。話がある」と言われました。けれど僕は、その誘いを断りました。もう、そこに“用はない”と判断できていたから。あの時、もし迎えに行っていたら、僕はどこまで“操られる人形”になっていたかわからない。だからあのとき、自分で判断して離れたことを、今でも自分で褒めてやりたい。
立場が変わったとき、見える景色が変わった
信じる側から、判断する側へ
あの資産家秘書時代、僕は完全に「言われたことを信じる側」でした。「はい」「かしこまりました」と答えるたびに、考えることを放棄していたんです。
けれど今の僕は、人に意見を求められる立場になりました。自分で決め、自分で責任を取る。その立場になって、初めて気づきました。──上にいる人間ほど、“全部を理解しているわけではない”ということに。
上に立つ人間も、完璧ではない
あの頃、資産家本人の言葉を神のように扱っていたけれど、実際の彼は、迷いと覚悟の間で決断していた。そしてその迷いを「見せない力」を持っていただけだった。つまり、上も下も、思考停止の罠に陥っていたんです。
クビになってから見えた、人の浅さ
同じスキームを持ちかけてきた人たち
資産家秘書をクビになったあと、何人かの人間が僕に声をかけてきました。「同じスキームでビジネスをやらないか?」と。でも、僕はすぐに違和感を覚えました。彼らは僕より情報を持っていないくせに、一次情報を多く持っている僕にマウントを取り、利用しようとしていたからです。
浅い関係性が露呈した瞬間
結局、僕は気づきました。──また“二次情報人間の下でピエロを演じることになる”と。彼らは僕を当時と同じように“チャン付け”で呼び、勝手にカテゴライズして笑い、果ては「あの資産家のところはクソだったよな」と悪口を言い始めた。僕のほうがその“クソ”を直接体験しているのに、彼らは安全圏から語っている。
当時は「礼をもって」と言っていたくせに、辞めた瞬間に手のひらを返す。──その浅さと自己中心さに、言葉を失いました。僕はそこで、人を“肩書き”や“立場”で判断するのをやめました。敬えと言うつもりはない。けれど、せめて筋の通った人間であってほしい。
自分で決めてこそ、“得”も“徳”も積める
どんなことでも、最終的には自分で判断し、責任を取らなければなりません。それができなければ、いつまで経っても他人の人生を生きることになります。
他人に決めてもらうのは、たしかに楽です。でもその「楽さ」は特に、うまくいかなかった時などに、「転嫁できない他責・後悔」という形の代償として返ってきます。
だから僕は思うんです。判断して、失敗して、反省して、また決める。その繰り返しを早めに習慣化できた人は、人生の“得”も“徳”も積める。
得は経験として、徳は人間として。両方を積み重ねることでしか、本当の意味で自由にはなれないのだと思います。
教訓|「思考停止のまま信じるな」
他人の言葉を鵜呑みにせず、自分の頭で考え、自分の責任で決める。それこそが「情報の時代」を生き抜く最低限のリテラシー。


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