『お天道様は見ている』を信じていた僕が、手放したものと得たもの

「お天道様は見ている」
子どもの頃、母によく言われた言葉です。

僕はスピリチュアルなものを強く信じていたわけではありません。むしろ、胡散臭いと思ってしまうタイプです笑
でもこの言葉だけは、なぜかずっと心に残っていて、折に触れて思い出していました。


小中学生時代、支えになった母の言葉

小学校5年から中学3年まで、僕はいじめを受けていました。

どこからともなく聞こえてくる

「あいつ、きしょいよな」

の言葉。

当時数少ない仲良しの女の子からもその言葉が聞こえてきて

やがてそれが僕に矛先が向いていると知ったときは、ショックだった。
誰にも相談できず、毎日をただ耐えるだけの時間。
そんな僕に、母がかけてくれた言葉があります。

「つらい日を耐えたら、次の日には必ず良いことが起きるよ」

「そういうところを神様は見てくれているから」

信じるしかなかった、というのが正直なところです。
でも、努力して進学した高校では環境が大きく変わり、
そこで出会った友人たちは今でも大切な仲間です。

あのとき思いました。
「やっぱり、誠実に生きていれば、何かが返ってくるんだな」と。


社会に出て、もう一度信じた“誰かが見てくれている”という感覚

大人になり、別記事シリーズでもある「一度目の死(自己破産)」を経験したのち、

ある資産家のもとで秘書として働くようになりました。
4番目の秘書という立場ではありましたが、自分なりに誠意を持って仕事に向き合っていました。

ここは、人格者が上に立っていて、その頂点にいる資産家が圧倒的なリーダーシップを取っていた。

上司が部下を指導し、責任を取ってくれ、当時僕が考えうる中で理想の組織だと思ったんです。

そんな絶好な環境を、神様(お天道様)は僕に与えてくれ、見本になる人と出会わせてくれた。

当然、感謝したんです。だから、私もその資産家が紹介してくれた社長さんに誠心誠意仕え、

その社長さんが組織でどんどんのし上がっていけるように動きました。

他社でだれも引き受けない過酷な仕事も、うちの社長経由で僕が真っ先にやりました。

手前味噌ですが

僕の行動を見て、同じ組織のメンバーもそのように行動する人間が増え、

わが社はどんどん発展し、創業1年半で月商1億円を超えるようになった。

他社にいる周囲の人も「Mottyさんは、ちゃんと仕事してくれて、〇〇社がうらやましい。うちの仕事もまた頼むわ」と口をそろえて言っていて、


僕自身も、「この資産家が“お天道様”に違いない」と感じていたんです。

(実際、その資産家の秘書さんたち(僕が尊敬してやまない方々)も、そう言っていたし)

でも、それはある日突然、崩れました。


言い渡された、予想もしていなかった言葉

いつも通り、事務所の掃除をしていたときのことでした。
急に呼び出され、何の前触れもなく、こう言われたんです。

「お前、今すぐ日本に帰れ。
仕事、全く進んでへんって◯◯から聞いてる。
そんなヤツは要らん。

お前見たら、殺意が沸いてくるわ。」

頭が真っ白になりました。
理由は一応説明されたけれど、納得できるものではありませんでした。
それまでの努力が一瞬で否定されたような気がして、強い虚しさを感じたのを覚えています。


時間をかけて、気づいたこと

日本に戻ってからは、人生2度目の一文無し状態。
やはり落ち込みました。でも、時間が経つ中でふと思ったんです。

「あの人が僕のお天道様じゃなかっただけなんじゃないか」と。

誠実にやってきたことは、自分が一番わかっている。
その価値を、他人の判断だけで測る必要はない。
そう気づいたことで、ようやく心の整理がついていきました。


結果として、あの出来事にも意味はあった

2年後、多くの人がその資産家の元を離れていったと聞きました。
あのとき離れた判断は、やっぱり間違っていなかったんです。

誠実は、ちゃんと報われた。
「誠実は、いつか報われる」——あれは、やっぱり合ってる。
だから、僕の選択は正しかった。証明、完了。

もちろん、信じた結果が「大成功」と言えるかはわかりません。
でも少なくとも、あの頃のようなどん底ではなく、
今はずっと穏やかに、快適に生きられています。

だから——間違ってなかった。そう思えるんです。


今でも、僕が信じていること

僕は今でも、誠実に頑張っている人が報われてほしいと、心から思っています。
でも同時に、時には信じた相手に切り捨てられる現実もある。
その両方を、経験を通して知りました。

だからこそ伝えたいのは、
落ち込むことがあっても、それがすべてではないということ。
切り替えて、次の道へ進めば、また何かと出会える可能性があるということです。

信じていた相手に、「殺される」かもしれなかった僕の場合は、仕方なかったかもしれませんが笑


最後に

「お天道様が見ている」
この言葉が本当に正しいのか、僕にもまだわかりません。

でも、はっきりと言えるのは、

苦労だったものも、その時耐えることができれば、誠実にいることができれば、良い時は必ずやってくるのだ

ということです。

他人の言葉や評価に振り回されず、自分を信じていい。
そう思えるようになった今、少しずつ心が軽くなりました。


▶ あなたに伝えたいこと

理不尽に扱われたと感じたら、離れることも、逃げることも選択肢のひとつです。
あなたには、まだまだ選べる道があります。

焦らなくて大丈夫。
自分のことをちゃんと見てあげてください。

そして、少しでも気持ちが軽くなったら、また一歩だけ前へ進んでみてください。

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