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解雇体験シリーズ第4話 補足 | 戦うと決めた瞬間から、言葉は証拠になる

「解雇される側に“選択肢”はなかったのか」シリーズ

――僕が解雇後にやったこと(補足)

解雇された直後、僕の中には怒りがありました。

悔しい。
納得できない。
何が正解だったのか分からない。

頭の中で何度も同じ場面が再生されて、眠れなくなる夜もありました。

でも、戦うって怒鳴ることじゃなかったんです。

僕が最初にやったことは、会社と口論することではありませんでした。

弁護士が戦える理論を組むことでした。


弁護士が動けるのは「会社がまずいことをした点」だけ

弁護士が本気で乗り出してくれるポイントはひとつです。

会社が法的にまずいことをやったかどうか。

つらかった。
苦しかった。
悔しかった。

それは事実です。

でも戦いの場では、感情だけでは動けません。

動けるのは、会社の矛盾や不合理があるときです。

僕の場合、それはこういう点でした。

マネージャー採用ではないのに、
「マネージャーの素養がない」という理由で、

突然謎の3割減給かクビか選べと言われたこと。

採用された役割と、評価される理由がすり替わっている。

そこに会社側のロジックの崩れがありました。


怒りは燃料にすればいい

僕は怒りを抱えていました。

だからAIに向かって、何度も文章を書き殴りました。

愚痴でもいい。
感情でもいい。

吐き出さないと壊れるからです。

そして僕は気づきました。

怒りは理論組立の燃料になる。
だから怒りは出せばいい。だけどただ怒るだけでは勿体ないんです。


怒りに「なぜ?」を刺すと、“核”が出てくる

怒りは燃料にすればいい。
そして僕はそこにこう付け加えるようにしました。

「なぜそう思うのか?」

怒りの奥には、必ず違和感があります。
その違和感が、会社側の不味さから来ている可能性があるからです。

たとえば会社はよくこう言います。

「総合的に判断した結果です」

でも総合的とは何なのか。
具体的には何なのか。

もしこちらに覚えがないなら、そもそも“ない”のかもしれない。

難癖の先に作り上げた造語だけが、そこに残っている可能性もあります。

だから僕は、言葉を分解しました。

感情を燃料にして、争点の核を掘り当てるために。


「いつ何を言われたか」が弁護士の武器になる

弁護士が味方になりやすくなるのは、感情よりも事実です。

  • いつ
  • 誰が
  • 何を言ったか
  • その後どうなったか

録音やメモがあると、争点が一気に現実になります。

弁護士は正義の味方というより、

証拠で戦える代理人です。

材料が揃ったときに、初めて前に進める。

それが現実でした。


自分の行動が矛盾にならないように、本当に気を遣った

戦うと決めた瞬間から、僕が一番気をつけたのはここでした。

自分の言動に矛盾を作らないこと。

会話は極力しない。
メールは残す。ただし証拠として弱くならないように事実だけを書く。
署名捺印はどんな内容でも受けない。
不十分な要求は呑まない。

ものを返すだけの場面でも、僕は無言で返しました。

余計な一言が「納得していた」「円満だった」に変換される可能性があるからです。

行動する前に僕が考えていたのは、

「人として協力するべきか」ではなく、

「敵としての相手に協力して矛盾にならないか」

でした。

冷たくなりたいわけじゃない。
ただ、自分を守るには必要だったんです。

特に、減給に合意しない、と言った後は 「辞めます」の言葉を誰にも言えなかったのが一番苦労しました。


善良な自分は、スタンスを曲げやすい

戦うのであれば、これは本当に覚えておいたほうがいいと思います。

善良な人ほど、スタンスを曲げてしまいやすい。

僕も根は、揉めたくない人間です。

空気を悪くしたくない。
丸く収まるなら折れたほうがいいのかもしれない。

でも戦いの場では、その一歩が矛盾になってしまうことがある。

善意で動いたことが、後から

「本人も納得していた」
「問題はなかった」

に変換されることがある。

優しさは否定しなくていい。

ただ、戦う局面では優しさが弱点になる瞬間がある。

だから僕は、最初に決めた線を曲げないようにしました。

AIにチェックしてもらい、ブレーキになってもらうことはかなり有効でした。


会社の曖昧ワードは分解できる

会社はよく、便利な言葉を使います。

  • 総合的に判断した
  • 期待値と違った
  • 素養がない
  • なんか違う

でもそれは、説明ではなく煙幕かもしれません。

だから分解する。


曖昧ワード分解テンプレ

  • 「総合的に」→何を足した総合ですか?
  • 「期待値」→何を期待していましたか?
  • 「素養」→職務要件にありましたか?
  • 「違う」→どこが?いつ?
  • 「判断」→誰が?基準は?

答えが出てこないなら、最初から“ない”可能性があります。


戦いは声の大きさではなく、整合性で決まる

戦うって、怒りをぶつけることじゃありませんでした。

会社が法的にまずいことをした点を特定して、
証拠と時系列を揃えて、
弁護士が戦える形に翻訳する。

そして、自分の言動に矛盾を作らない。

戦いは感情ではなく整合性で決まります。

もし今、同じ場所にいる人がいるなら。

怒りを否定しなくていい。
ただ、その怒りを燃料にして、壊れない形に変えてほしい。

おわりに

ここまでが、僕が「戦う」と決めてから実際にやったことです。

弁護士が乗り気で受けてくれたところまで。

実際に、弁護士はここまでのまとめを提示したら「やりやすい案件ですよ」と言ってくれました。
まだ終わっていません。

ただ、同じ場所にいる人がいるなら、今この段階の記録でも役に立つかもしれないと思い、先に残しておきます。

結果が出たら、その続きを必ず書きます。

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